「食」の問題の解決に向けて、みんなでアクションする1ヵ月。
「世界食料デー」月間2017 10/1-31

世界の食料問題

いま、何が起こっているの?私たちとのつながりは?

すべての人が、いつでも、どこにいても、安全で栄養があるものを十分に食べられるようにするにはどうしたらいいでしょうか。それが実現できていない背景には何があるのでしょうか

食べ物は足りています

世界ではすべての人が十分に食べられるだけの食料は生産されています。それにもかかわらず、世界では8億1500万人、人口の11%※1が十分に食べられていません。2000年の14.7%※2から徐々に減少していますが、未だに9人に1人が飢えています。食べられない人の数や割合を地域別に見ると、アフリカやアジアが特に深刻です。

※1※2 国連食糧農業機関(FAO)(2016年)

高くて買えない

普段は食料を輸出している農業大国で干ばつや洪水などの自然災害が起こり、その国が輸出を制限すると、一時的に価格が高騰することがあります。開発途上国のなかには、国内で不足している、あるいは調達することができない食料を輸入に頼っている国が多くあるため、国際市場での食料価格の変化に食生活が左右されてしまいます。

家計に占める食費の割合

経済的に貧しい人たちほど、生活費に占める食費の割合が高い傾向にあります。そのため、食べ物の値段が上がったり、収入が十分に得られなかったりすると、食事の回数や量を減らす、品数や使用する食材を減らす、安く手に入る栄養の偏った食事で空腹をしのぐなど、生きるために必要な「食べること」に大きく影響してしまいます。

食料価格の値上がりの影響

実際、2007~2008年には、穀物市場への投機マネーの流入や穀物のバイオ燃料への転用などにより国際市場の食料価格が高騰しました。日本でも、パンなどの値段が上がりニュースになりましたが、世界各地で食べ物を求めて暴動が起こりました。しかし、この年の穀物生産量は、当時の過去最高を記録しています。

たくさん捨てている私たち

世界ではすべての人が食べられるだけの食料が生産されているにもかかわらず、毎年、食用に生産されている食料の3分の1にあたる13億トンが捨てられています※3。日本のような先進国では、「食べ残し」や「賞味期限切れ」など、開発途上国では、同じ時期に農作物がたくさん収穫できても「適切に保管できない」「加工するための技術が十分にない」などの理由で、必要な人に届く前にムダになっています。

※3 国連食糧農業機関(FAO)(2011年)

資源も無駄に

食料を生産するには水や土地などの資源がたくさん必要なため、食べ物を捨てるということは資源もムダにすることになります。世界で利用されている水のうち食料を生産するために使われているのは約70%。たとえば、ハンバーガー1個に使われている小麦や牛肉を生産するためには999リットル=2リットルのペットボトル500本分の水が必要です※4

※4 環境省(2017年)

海外に頼る私たちの食

日本は約6割(カロリーベース)の食料を海外からの輸入に頼っています※5。先進国は農作物を輸出している国が多い中で、めずらしいことです。それにも関わらず、日本では毎年2775万トンの食料が捨てられていて、そのうち食べ残しや賞味期限切れなど、まだ食べられるはずのものが621万トンもあります※6。そのうちの約半分は家庭からです

※5 農林水産省(2015年)※6 農林水産省(2014年)

みんなで食べる幸せを

日本の相対的貧困率は16.1%※7約2000万人の人たちが、貧困ライン以下(全人口の中央値の半分に満たない所得)で生活しています。ひとり親家庭ではさらに深刻で、54.6%※8。食べることさえも十分ではない人たちがいることは、世界も日本も同じです。みんなで「食べる幸せ」をわかちあえる世界にするために、必要なのは私たち一人ひとりの行動です

※7※8 厚生労働省(2012年)

イラストボランティア/青山京子

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