「食」の問題の解決に向けて、みんなでアクションする1ヵ月。
「世界食料デー」月間2017 10/1-31

「貧困国」の「食の安全」に私たちの責任?

vol.12イベントレポート

主催:WE21ジャパン/アフリカ日本協議会
日時:2011年9月16日(金)13:30~16:00
場所:かながわ県民活動サポートセンター305室

「食の安全」……。私たち自身の「食の安全」はもちろん必要ですが、同時に世界、そして「貧困国」の「食の安全」について、思いをはせる人はどれくらいいるでしょうか。いわゆる「先進国」や「アグリビジネス」がこうした国の「食の安全」を脅かしている事例、そして「先進国」の私たちの責任について考えました。(文責:WE21ジャパン)

※「世界食料デー」月間2011のプレイベント第5回として開催しました

南アフリカでの食料援助

講師の津山さんから、南アフリカでの事例を取り上げながら、遺伝子組み換え作物についての説明をしていただきました。南アフリカは世界第8位の遺伝子組み換え作物の生産国であり、また日本は世界最大の遺伝子組換え作物輸入国であるとのこと。私たちもこの問題に決して無関係ではないことに改めて気づかされました。
遺伝子組み換え作物は、除草剤に抵抗力がある、作物自体が殺虫能力を持つなどの性質を持つ一方、生態系への影響、多国籍企業による種子の独占、人体への影響が懸念されていますが、南アフリカでは「食料援助」として、遺伝子組み換え作物が貧困層である小規模農家に配布され(種子・農薬・化学肥料などがセット)、さまざまな問題を引き起こしているということです。例えば、遺伝子組み換えについての説明がないまま導入され、援助の際の自己負担金が支払えず中止しても、土壌が変質してしまったために、伝統的な農業(在来種・混作・牛糞堆肥)に戻れずに、ますます貧困と飢餓に陥るなどといったように、事態は深刻であるとのご報告でした。

飢餓を解決するために必要なこと

これは「新たな南北問題」ともいえると津山さんは指摘します。つまり、種子の支配による農と食の支配、援助による支配による選択の権利の喪失、在来種の喪失による伝統農業・文化・価値観の喪失、農業支出の急増による多国企業の市場拡大、持続的農業・多様性のある農業の喪失による飢えなどの現象が見られ、「北による南の農と食の支配」が起こっているとのことです。 こうした流れを食い止めるためにも、津山さんは伝統的な有機農法を広めていくことに取り組まれています。また、この問題はすでに世界の大きな課題になっており、市民としてのネットワークを広げて行動していくことが大切であると津山さんは呼びかけています。貧困や飢餓の問題に対し、食料を与えることだけが問題解決ではなく、現地のことを考え、安定と安心のある生活を送っていけるようにすることが求められるという津山さんの言葉に、一方的でない、現地のことを第一に考えた協力のあり方や、問題に対して行動することの必要性を改めて感じさせられました。

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