「食」の問題の解決に向けて、みんなでアクションする1ヵ月。
「世界食料デー」月間2021 10/1-31

食べちゃ王アクション
青木杏奈さん

vol.37インタビュー

<プロフィール>
3年生の時から、夏休みの自由研究で食品ロス問題について研究する。初年度は家の中にある食品の消費・賞味期限を調べ、期限の在り方に疑問を抱く。4年生の時には、食品ロス削減をうったえるキャラクター「食べちゃ王」を開発。5年時には、ハンガー・フリー・ワールドへ取材をし、世界の食料問題について学ぶ。6年生である今年は、よりリアルな行動に移すべく、宅配業者のロス寸前の食品をフードパントリーにつなげる「食べちゃ王アクション」を仲間とともに企画、鋭意奮闘中。

現在「食べちゃ王アクション」に取り組む、小学校6年生の青木さんに2021年10月15日開催の「World Food Night 2021 ~食を未来につなぐユースの視点と力~」で発表いただいた内容をまとめました。

小学3年生の自由研究で、家にある255点もの賞味期限切れ食品を発見

はじめまして、私の名前は青木杏奈です。これから3年生から6年生までの研究内容をご説明します。題名は「食べちゃ王アクション」です。私の通う小学校はちょっと個性的で毎日の宿題がありません。唯一あるのが夏休みの自由研究です。みんな自分の関心のあることを研究してきます。レポートには、引用箇所や参考文献などもきちんとつけなければいけなくて、子どもでもきちんとした姿勢を求められます。でも、内容は「トイレの研究」やゲーム制作など、テーマは自由でおもしろいです。優秀な作品には賞が与えられます。

これ(左下のスライド)が、私が3年生から6年生までやってきた研究の一覧になります。私は3年生の時から、食品ロスについて研究してきました。きっかけは、うちの冷蔵庫にいかにも賞味期限が切れていそうな謎の食品がたくさん入っていて、これはいったい誰がいつ食べるんだろうとすごく気になっていたからです。そんなことから、3年生の時には、家の食品の賞味期限を全部調べ上げました。結果はなんと255個も賞味期限切れの食品がありました。あまりの多さに家族で愕然としましたが、その後、家庭内での食品ロスの意識が高まりました。

4年生の時は、身近な人たちの食品ロスへの意識調査を行いました。食品ロス問題にはほぼ全員興味がありながらも、「つい、賞味期限が長いものを選んで買ってしまう」など、行動に結びついていないことがわかりました。そこで、食品ロス削減に結びつくようなキャラクターをつくることにしました。名前は「食べちゃ王」です。子どもにも食品ロス問題を身近に感じてもらうため、食品ロスの国の王様でいつもはロスした食品を食べているのですが、最近は食べきれないほどの食材が送られて来て怒っているという設定にしました。これは4年生のときの活動で、ポスターにしたり、シールにして近所の井上酒店に渡しました。

5年生になった昨年はこれまで研究して疑問に思っていたことを解決したいと思い、ハンガー・フリー・ワールドへインタビューに行きました。具体的には「自分たちが食品ロスを削減することで、いったい何が変わるのか」ということです。食品を廃棄するのに、大量のCO2が排出されていることや、食品を作るのに大量の水が使われていることなどを知り、食品ロスは環境問題にも大きな関係があることがわかりました。また、実は食料は世界に十分足りているので、先進国で適量を食べることが、途上国にも食品を行き渡らせることにつながることがわかりました。

宅配業者のロス間近な食品を子ども食堂に提供するアクションを企画

自分なりの解決策も考えてハンガー・フリー・ワールドへ提案もしました。
ハンガー・フリー・ワールドと「食べちゃ王」とのコラボ企画です。また、昨年は、インタビューに答えてくださったハンガー・フリー・ワールドの田中梨佳さんのお嬢さんの田中雪乃ちゃんと一緒に「食べちゃ王」の4コマ漫画などを規格しました。ずっと一人でやってきた「食べちゃ王」の自由研究に仲間ができてとてもうれしかったです。

小学校最後の6年生の自由研究では、何か具体的なアクションにつなげられるようなことができないかと考えました。題して「食べちゃ王アクション」です。 コロナ禍では、家でごはんを食べる機会が増えたことや、レストランでも、宴会が減ったことにより、食品ロスは減っているという調査があります。その一方で度重なる「緊急事態宣言」や「蔓延防止策」の影響で、飲食店での食品ロスが増える局面もあったようでした。また、オリンピック期間中のお弁当などの食品ロスも話題になりました。

昨年から、家に野菜や魚を届けてもらっている「大治」さんも、レストランやスーパーに食品を卸している会社ですが、コロナ禍になってから家庭にも宅配を始めたそうです。この話を聞き、大治にも食品ロスは起きているのか? もし、食品ロスがあるのなら、それを何か有効活用できないか? と考えました。その考えをもとに企画書を作って8月22日に雪乃ちゃんと一緒に大治の本多社長にプレゼンしました。雪乃ちゃんのお母さんと私の母も参加しました。(右下のスライドをさして)本多社長はこんな感じの人です。

食べちゃ王アクションの内容です。大治で余った食材を子ども食堂に提供します。大治は食品ロスを削減するだけでなく、廃棄コストを下げることができます。大治は社会貢献していることをホームページ上や、子ども食堂のポスターでアピールすることができます。子ども食堂は、高品質な食材を子どもたちに提供することができます。子どもたちは食べることでフードロス削減に貢献することができます。

大治さんの配送ルートの近くにある子ども食堂に、1件でもいいので食材を届けることができたらすばらしいと考えました。調べてみたら、子ども食堂を紹介しているホームページで必要な食材が提示されていました。雪乃ちゃんと私で大治さんに質問もしました。そこでわかったことは、大治さんでは食品ロスを減らせるように、新たな管理システムを導入予定ではあるものの、現状では年間1億円以上の廃棄コストがかかっている。冷凍食品は長持ちするため、たまに大量の廃棄が出てしまうことがある、ということでした。「いいですよ、やってみましょう」という本多社長の一言をいただきました。

食品はフードパントリーへ。まずやってみること、仲間がいると行動しやすい

母に手伝ってもらっていくつかの子ども食堂にメールを送りました。
そして、8月23日になんと「下町子ども食堂さくら」からお返事をいただきました。お返事をくださったのは、石田真理子代表でした。内容としては、コロナ禍ということおもあり子ども食堂は閉鎖しているが、そのかわりに月に1回、必要としている家庭に食品を提供する「たいとう子どもフードパントリー」を行っているので、そこに大治さんの食品を提供してもらえないかという内容でした。

2021年9月5日13時から、たいとう子どもフードパントリーに食品を届けるための打合せをしました。そこで決まったことは、たいとう子どもフードパントリーが行われるのは、毎月第三土曜日、日曜日。食品を届けるところは子ども極楽堂が土曜日、日曜日に厳念寺。ただし直前でないと提供できる食品があるかわからないので、第三月曜日に大治さんとたいとこネットに連絡して提供品があるかないかを確認する。子ども極楽堂には冷蔵庫があるので事前に送れる。厳念寺の分はたいとこネットの事務所に届ける。ということです。

10月16日と24日にいよいよ第1回の食べちゃ王アクションが始まります。大治さんからは牛すじ、冷凍の魚、オーガニックのカップラーメンと焼きそばが、すでに配送されました。 今回のプロジェクトで難しかったことは、大治の社長の本多さんやたいとこネットの代表の石田さんなど、すごい大人の人たちと話すことです。緊張しました。今回のプロジェクトでシェアしたいポイントは、仲間がいると行動しやすい、ということと、成功するかわからないので、まずはやってみる、ということです。雪乃ちゃんがいて本当に今回は助かりました。以上が3年から6年までやってきた成果です。ご清聴ありがとうございました。

Q&A

Q:杏奈さんがおこなっている身近なフードロスへの対策を教えてください。
青木さん:日常的によく肉じゃがを作るのですが、多く作って余ったときに、違う料理にリメイクすることでおいしく食べられるようになります。

Q:今後考えているやりたいことはどんなことですか?
青木さん:小学校が今年で最後になるので、自由研究は終わりになりますが、この活動は続けていきたいです。一番の目標は「食べちゃ王」が広まって、みなさんに使っていただけることです。

プレゼンテーションを終えてのコメント

今回の登壇以外にあまり活動を紹介する機会がなくて、登壇は初めてでしたが、あたたかいコメントをいただいて、参加して良かったです。ありがとうございました。

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