vol.30インタビュー
学生が飢餓や食料問題についての啓発活動をおこなう、国際協力NGOハンガー・フリー・ワールド(HFW)の「伝えるボランティア」。そのなかから、「世界食料デー」月間2020の公式インスタグラムに10月の1ヵ月間毎日投稿し、盛り上げてくれている高校生と大学生のチームにオンラインで話を伺いました。
なぜ「伝えるボランティア」として活動をはじめたんですか? 世界の食料問題や飢餓に関心をもったきっかけは?
木暮:私はアメリカ留学した際の現地の高校で、世界問題という授業を受けたんですが、その際に「飢餓」問題に触れ、事の重大さに気づき、まず飢餓を学ぼうと思って帰国後にHFWのイベントに参加しました。飢餓問題解決に熱心な同世代の子達の姿を見て、「私も行動を起こしたい」と思い、伝えるボランティアに参加しました。
菱川:私はアメリカに2週間の短期留学をしていた時、ホームステイしていたお家で余ったり食べきれなかったりした食べ物がたくさん捨てられているのを見て世界には飢餓で苦しんでいる人がたくさんいるのに不平等だなと思いました。だからもっと世界の食料問題、飢餓問題について学んで自分もその解決に貢献したいと強く思い、HFWの伝えるボランティアを始めました。
渡邉:私の実家は自営業で飲食店を営んでいます。小さい頃に手伝いをした時にお客さんの食べ残しを見てもったいないな〜、何で残すの〜と思っていました。世界では毎年多くの人が飢えによって命を落としているということを知って、今の自分に何ができるかと考え食料問題に関心を持つようになりました。HFWのイベントやセミナーで自分が得た知識を周りの学生に伝えていきたと思い、伝えるボランティアに参加しました。
「世界食料デー」月間のテーマは「食べる幸せ」ですが、どんな場面で「食べる幸せ」を感じますか?
木暮:私が「幸せ」を感じるときは、友達と学校でお昼ご飯を食べる時です。もちろん、家族と食べる時も幸せですが、コロナ禍で友達とお喋りしながら食べられなくなってしまったことで、改めて大好きな友達とご飯を食べる事が実はとても「しあわせ」な事なんだな〜と実感しました。
菱川:私は家族と家で夕食を食べる時が一番幸せに感じます。日中、学校で色々なことをこなしてヘトヘトになった後、家に帰って家族と夕食を食べる時間はとても平和で今日も一日頑張って良かったなと思えます。
渡邉:私は、自分で作った料理を家族に振る舞い、ゆっくりと嗜むのが幸せに感じます。でも、友達とワイワイ盛り上がりながら食べるのも好きですよ。自炊をするのでお家でご飯を食べることが多いです♪
「世界食料デー」月間の公式インスタグラムを盛り上げるチームに参加することで一番変わったのはどのようなところですか? また、「何か始めてみたい」という人へのメッセージもお願いします。
木暮:私は今回の企画を通して、自分自身も「食べること」って何なのだろう、と思い、いつもあまりしない料理をしてみました。そこで、両親がニコニコしながら食べてくれる姿をみて、「食べること」は人を笑顔にさせるのだなと実感しました。そして、まだまだ「食べることができない人」が多くいるこの状況をいち早く解決していかなければならない、という強い気持ちも生まれました。今、もし「自分も何かしたい」と思っている方々がいれば、どんなことでもいいので、行動を起こしてみてください。小さな積み重ねが飢餓ゼロに繋がります。そして、その熱い思いをぜひ、他の方にも伝染させてください!
菱川:今回、私たちは「世界食料デー」月間を盛り上げるために食べ物に着目した企画を行いましたが、そこで私たちが何気なく食べている一つ一つの食べ物には深い歴史とそれを作る人、食べる人の思いがつまっていると感じました。だからこそ「食べる幸せ」は世界中の人々が感じられる仕組みや環境にしなければいけないと改めて感じました。世界の食料問題、飢餓問題はWFPが今年のノーベル平和賞を受賞したとはいえ、まだ真剣にこれらの問題に向き合ってくださる方が少ない状況です。だからこそ皆さんの力が必要です。ぜひご家族やご友人に食料問題、飢餓問題を伝えることから始めてみてください。
渡邉:私は以前、もてあましている食材を使って美味しい料理をつくる「サルベージパーティ」をやりました。家庭で余っている食材が豪華なご馳走になり、また、実際に自分で調理したことで楽しくフードロスについて学ぶことが出来ました。さらに今回のインスタグラム企画に携わって、日常生活で食料問題や飢餓について考えるようになりました。 ひとりひとりの思いが合わさると、大きな力になると思います。ぜひ身近なことからアクションを起こしてみてください。
3人による「世界食料デー」月間の公式インスタグラムへの投稿は10月いっぱい続きますので、ぜひご覧ください。